世界におけるラトビアとラトビア人

国立オペラ座にて

世界的に有名なラトビア人テノール歌手アレクサンドルス・アントネンコは、13年前国立オペラ座にてヘンデルの「アルチーナ」でオベルト役を演じデビュー しましたが、現在ではロンドンのコベントガーデンオペラ、ロイヤルオスロオペラ、ジュネーブ、ドレスデン、デュッセルドルフやニューヨークなど有名なオペ ラハウスで躍活しています。

世界的に有名な音楽家

ニューヨークのメトロポリタンオペラで、メゾソプラノ歌手エリーナ・ガランチャがカルメンを演じ、「これまでで最も迫真にせまるカルメンだ」とクラシック 音楽の専門家に称賛されました。彼女は34歳で、ヨーロッパの大きな舞台で数々の素晴らしい歌声を披露し、有名なオーケストラとコンサートをおこなった り、アルバムを発表したりと活躍しています。

世界的に有名な歌手イネッサ・ガランテのアルバム「Debut」は、オランダでゴールド、プラチナアルバムとなりました。BBCはイネッサ・ガランテのア ルバム「Arietta」を、2000年クラシック音楽のベストアルバムとしてノミネートしました。ガランテによる「Tatiana's Letter Scene」は、この20年間において最高のものであると評価されています。

このほかに世界的に偉大な音楽家には、バイオリン奏者かつ指揮者のギドン・クレーメル、有名な室内管弦楽団の創設者でありアートディレクターのクレ メラータ・バルティカがおり、この楽団は世界中で年間60以上ものコンサートを行っています。また素晴らしい指揮者であるマリス・ヤンソンス、作曲家ペト リス・ヴァスクス、若く才能あふれるピアニストで、ワールドピアノオリンピックで優勝経験のあるヴェスターズ・シムクス、数多くの名誉あるコンクールで受 賞経験のあるバイオリニストのバイバ・スクリデ、ヨーロッパで高く評価されているプロデューサーのアルヴィス・ハーマン、彼の描く内なる世界の衝撃的な実 態はモスクワ、オーストリア、ドイツ、フランスで観客を驚かせた。偉大な作曲家であるレイモンド・ポールズの作品は、ラトビアや旧ソ連はもちろん、北欧、 ドイツ、日本や中国でも歌われています。国立劇場の女王、伝説の女優であるヴィヤ・アルトマネ(1929 - 2008)は、旧ソ連の人達にもよく知られており、20世紀最も活躍した女優です。 .

アスリート

ラトビアのアスリートも活躍しています。陸上競技選手のエレナ・プロコプツカは、リゾート地のユールマラに住み、ニューヨークマラソンで2度連続優勝した 経験のある稀にみる女性です。エルネスツ・ガルビスは2010年ロジャー・フェデラーを打ち負かしたテニスのエリートです。ラトビア人は熱狂的なホッケー ファンで、ゴールキーパーのアルツールズ・イルベは人気があり、2010年にはNHLの殿堂入りを果たしました。次にスタンレーカップで優勝したサンディ ス・オゾリンズは現在リガでプレイしており、オゾ・ゴルフクラブを設立しました。ウエイトリフターのビクトールス・シェバティスは、ヨーロッパならびに世 界チャンピオンで、オリンピックにてメダルを獲得し、現在は議会（サエイマ）のメンバーです。オリンピックでは、やり投げの選手（ジャニス・ルーシス、 イネセ・ヤウゼメ, ダニエス・クラ、 ヴァディミス・ヴァシイェスキス、アイナルス・コヴァルスや、またバスケット選手イゴール・ミグリニエクス、グンダルス ヴェトラルも活躍しています。2008年の北京オリンピックでは、BMXでマーリス・シュトロムベルグスが金メダルを獲得（バルミエラ近郊に初代BMXオ リンピックチャンピオンも練習したトラックがあります）。2010年バンクーバーオリンピックでは、スケルトンでマルティンス・ドゥクルスが、また二人乗 りリュージュではユリスとアンドリス・シクスの兄弟が銀メダルを獲得している。

ラトビア出身の有名人

国内のみならず世界で有名な人達の中には、ラトビアにルーツがある人も多々います。たとえば現代映画のプロデューサーでありパイオニア的存在のセルゲイ・ エイゼンシュテイン(1898 - 1948)は、　リガ出身で、世界を震撼させた「戦艦ポチョムキン（1925)」の監督です。20世紀のもっとも著名な哲学者、優れた政策理論家、リベラ リズム擁護者、歴史家でもあるアイザイア・バーリン (1909-1997)、彼はリガのアールヌーボー建築の宝庫であるアルベルタ通りに生まれました。彼のエッセイ「Two Concepts of Liberty」は自由主義哲学に多大なる影響を及ぼしました。

アメリカの有名バレエダンサー、ミハイル・バリシニコフ（1948)はリガに生まれ、リガでその第一歩を踏み出しました。1974年カナダツアーにおいて国立レニングラード・キーロフ・オペラ・バレエのソリストとして活躍し、カナダにて亡くなっています。

世界的に有名な画家マーク・ロスコ（1903-1970)の作品は、ラトビア第2の大都市ダウガフピルスにてご覧いただけます。彼の作品は、バルト はもちろんヨーロッパの精神を背景に創作されています。 偉大なドイツの作曲家リヒャルト・ワグナー（1813-1883)は、2年ほど（1837-1839)リガで過ごしました。言い伝えにあるように失意でリ ガを離れたのち、オペラ「さまよえるオランダ人」を書いています。リガに由来する他の偉大な知識人としては、ドイツ人啓蒙主義哲学者、ライターであり民族 学者であるヨハン・ゴットフリート・ヘルダーが挙げられます。